【10月1日更新】WHOがサル痘による緊急事態を宣言 ヨーロッパ29の国と地域で20,083人の感染を確認

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【10月1日更新】WHOがサル痘による緊急事態を宣言 ヨーロッパ29の国と地域で20,083人の感染を確認

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WHO(世界保健機構)のテドロス事務局長は7月23日、サル痘が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当するとして宣言を表明。感染症に関する緊急事態宣言は2020年の新型コロナウイルス以来で、最高レベルの警告となります。
WHOではサル痘の急速な感染拡大について、「緊急事態」に分類すべきか専門家による協議を開催。7月21日に行われた緊急委員会では統一の見解に至らず、テドロス氏は自身の判断で宣言に踏み切ったと述べました。
サル痘はアフリカ中西部の風土病で、天然痘に似た症状が特徴です。1958年に研究用のサルで初めて発見されたことから「サル痘」と呼ばれ、リスやネズミを介して人間やサルに伝染します。新型コロナウイルスと比べ感染力や致死率は低い一方、飛沫や皮膚の接触により伝染する傾向があると専門家は指摘。WHOは今後も各国で感染が拡大する恐れがあるとして、厳重な警戒を呼びかけました。
また、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、今年5月からヨーロッパやアメリカを中心に感染が拡大している状況に強い懸念と警戒を表明。現地時間9月27日にサル痘に関するデータを更新し、29のEU / EEA諸国・地域において20,083人の症例を報告しました。過去7日間においては1日あたり約40人のペースで増加しています。最も症例が多いスペインではこれまでに7,149人が感染し、7月29日には合併症によるヨーロッパ初の死者を確認。8月31日にベルギーで、9月21日にはチェコでも死者が報告され、ヨーロッパでの死者数は4人となりました。
WHOヨーロッパのキャサリン・スモールウッド氏は7月30日の会見で、「サル痘患者の大半は自然治癒しますが、まれに重篤な合併症を起こす恐れがあります。感染拡大が続くことで、死者はさらに増加するでしょう」とコメント。ヨーロッパ諸国に対し、早急な感染防止対策の強化を訴えました。
一方、日本では7月26日に初のサル痘感染者が確認され、これまでに5人の感染が報告されています。

ヨーロッパ各国におけるサル痘の感染者数は以下の通りです(9月27日ECDC発表)

EU / EEA諸国・地域全体:20,083人(前回比+256人)

  • スペイン:7,149人(前回比+66人)
  • フランス:3,969人(前回比+72人)
  • ドイツ:3,607人(前回比+37人)
  • オランダ:1,223人(前回比+2人)
  • ポルトガル:851人(前回比+6人)
  • イタリア:846人(前回比+9人)
  • ベルギー:770人(前回比+13人)
  • オーストリア:309人(前回比+5人)
  • スウェーデン:192人(前回比+3人)
  • ポーランド:188人(前回比+15人)
  • デンマーク:185人(前回比+2人)
  • アイルランド:183人(前回比+5人)
  • ノルウェー:91人(前回比+2人)
  • ハンガリー:77人
  • ギリシャ:74人(前回比+5人)
  • チェコ:66人
  • ルクセンブルク:55人
  • スロベニア:46人
  • ルーマニア:40人(前回比+1人)
  • フィンランド:40人(前回比+7人)
  • マルタ:33人
  • クロアチア:29人
  • スロバキア:14人
  • アイスランド:14人(前回比+2人)
  • エストニア:11人
  • ブルガリア:6人
  • キプロス:5人
  • リトアニア:5人
  • ラトビア:5人(前回比+1人)

現時点でサル痘のワクチンは開発されていないため、各国の医療機関ではウイルスが類似している天然痘のワクチン接種や対症療法で治療にあたっています。欧州医薬品庁(EMA)はヨーロッパでの感染拡大を受け、バイエルン・ノルディック社製の天然痘ワクチン「インバネックス」をサル痘ワクチンとして承認。「インバネックス」はアメリカ(製品名:ジンネオス)とカナダ(製品名:インバミューン)でもサル痘ワクチンとして認められています。9月7日、欧州における健康上の緊急事態に対応する組織”HERA”は約17万回分のワクチンを追加発注したと発表。EUによる累計ワクチン調達数はおよそ33万5千回分に上り、数週間から数か月中に加盟国およびノルウェーとアイスランドへ供給される見通しです。HERAは今後もサル痘ワクチンと治療薬の供給を拡大する方針を示し、感染抑止と早期治療を迅速に行うと述べました。
WHOのテドロス氏は7月23日の声明で、「緊急事態宣言により新たなワクチン開発と感染防止対策の強化に向けた動きが加速するでしょう。世界が連帯して適切な対応を行うことが重要です」とコメント。サル痘検査や医療機関での受け入れ体制に関して各国へ勧告する方針を示唆しています。

参考元:WHO

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