
更新日 : 2023/11/02

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フィンランドは国土の約70%が森林、10%が湖や河川となる“森と湖の国”です。国土の4分の1は最北に位置する“ラップランド”と呼ばれる地域で、冬には神秘的なオーロラが見られます。約100万人が居住し“バルト海の乙女”と称される美しい都市ヘルシンキは、歴史的な建造物と近代的な建築物が融合した街並みが世界的に評価されています。2022年で10回目となる世界149の国・地域を対象にした世界の幸福度ランキングでは、5年連続でフィンランドが1位を獲得しています。
“フィンランド”は北ヨーロッパに位置する共和制国家で、正式名称は“フィンランド共和国”となります。北にノルウェー、西にスウェーデン、東にロシアが隣接し、観光エリアは首都ヘルシンキ、バルト海沿岸とオーランド諸島、湖水地方、ラップランドと大きく4つに分けられます。ゆっくり観光するなら一週間程度の日程をおすすめしますが、ヘルシンキのみなら3泊4日でも人気スポットを巡ることができます。ヘルシンキは交通手段が多く電車やトラムで簡単に移動できるため、効率よく周ることができるのが魅力です。通貨はユーロ(€)、時差は7時間で日本が正午の場合は午後5時、サマータイム時は6時間となります。公用語はフィンランド語とスウェーデン語ですが、国民の約70%は英語が話せます。オーロラの観測シーズンは真冬の身支度が必要となりますが、屋外と室内の温度差があるため四季を通して重ね着で温度調節ができる服装をおすすめします。
東京から首都ヘルシンキまでの直行便を利用するか、フランス(パリ)、イギリス(ロンドン)、ロシア(モスクワ)などのヨーロッパ主要都市を経由してヘルシンキまで渡航するルートが一般的です。飛行時間は直行便で約10時間半、経由便は13時間からと経由地により異なります。
東京からへルシンキ間の飛行機代はエコノミークラスで約70,000円~100,000円、宿泊費は1泊当たり2つ星ホテルで平均10,000円、4つ星クラスなら平均24,000円程度です。パッケージツアーなら5日間で約90,000円からありますが、料金は時期や目的により大きく異なります。また、フィンランドは物価が高いため、食事代は1日7,000円くらいを目安に準備しましょう。
フィンランドのベストシーズンは晴天が多く過ごしやすい夏とされますが、目的によりおすすめの時期は異なります。夏冬共に人気のアクティビティが数多くあり、夏の6月から8月は白夜で1日中明るいため長時間の観光が楽しめます。オーロラ目当てなら、出現率が特に高くなる冬の12月から1月がおすすめです。その他の季節ごとのおすすめアクティビティは“季節別 夏・冬の絶景や名所の楽しみ方”をご確認ください。
ヨーロッパ諸国と比較し治安は比較的良いとされますが、2004年EU加盟後から置き引きや窃盗などの犯罪は増加傾向にあります。大勢の観光客が集まる夏と冬のシーズンは特に発生しやすいため注意が必要です。「荷物は体の正面に置く」「貴重品は常に身につける」など、荷物から目を離さないように心がけましょう。
フィンランドは一年中寒いイメージですが、ノルウェー海岸を通る暖流の影響で同緯度の他国と比較して穏やかです。国土の3分の1が北極圏に位置し冬は厳しい寒さが続きますが、夏は日本より涼しく過ごしやすい気候です。日本と同じように四季が分かれるフィンランドですが、日本とは気温も天気も大きく異なります。旅行時期の気温と天気を把握し、快適に過ごせる服装を準備しましょう。
ヘルシンキ | 東京 | ||||
平均気温 | 日照時間 | 平均気温 | 日照時間 | ||
1月 | -4 | 6.8 | 6 | 10.1 | |
2月 | 冬 | -5 | 9.2 | 7 | 10.9 |
3月 | -1 | 11.9 | 10 | 12 | |
4月 | 春 | 4 | 14.7 | 15 | 13.1 |
5月 | 10 | 17.3 | 19 | 14.1 | |
6月 | 14 | 18.8 | 22 | 14.5 | |
7月 | 夏 | 18 | 17.9 | 26 | 14.3 |
8月 | 16 | 15.5 | 27 | 13.4 | |
9月 | 11 | 12.8 | 24 | 12.4 | |
10月 | 秋 | 6 | 10 | 19 | 11.3 |
11月 | 2 | 7.4 | 13 | 10.3 | |
12月 | 冬 | -2 | 6 | 9 | 9.8 |
気温単位=℃ 日照時間単位=時間 |
フィンランド北部ラップランドにあるロヴァニエミ(Rovaniemi)に位置するサンタクロース村(Santa Claus Village)では、トナカイと暮らすサンタクロースに一年中会うことができます。サンタクロースの部屋、郵便局などサンタクロースにちなんだスポットが数多くあり、トナカイのソリに乗るアクティビティではサンタクロースになった気分が味わえるでしょう。フィンランドの郷土料理を楽しめるレストランや周辺の宿泊施設でゆったりと過ごせるほか、冬はアイス・ホテルや氷のドーム、氷の彫刻が楽しめます。北極圏に位置するため8月下旬から4月にかけてオーロラを観賞することができます。
フィンランド南西部のカイロ島にあるムーミンワールドは、ムーミンの住む町を表現したテーマパークです。絵本から抜けだしたようなムーミン屋敷やヘムレンさんの花壇、様々なアトラクションで物語の世界感が味わえます。開園は夏季のみとなるため、訪問前に公式ウェブサイトで確認しましょう。
また、ムーミンワールドから車で2時間の距離にあるタンペレ市ムーミン美術館には、作者トーベ・ヤンソンが描いた約2,000点もの原画やスケッチ、物語を再現したミニチュアなどが展示されています。
ウスペンスキー大聖堂は、1868年にロシアの建築家“アレクセイ・ゴルノスタヤプ”によって設計された北欧最大の教会です。重厚な大聖堂が建つ丘の上からは、美しいヘルシンキ市街を望むことができます。素朴なレンガ色の外観に反し豪華絢爛な内装には圧倒されるでしょう。また、ハカニエミ・マーケットスクエアやヘルシンキ大聖堂と近いため、併せて訪れてはいかがでしょう。周辺はムーミンの生みの親であるトーベ・ヤンソンゆかりの地のひとつで、トーベが幼い頃は周辺の公園や港を遊び場としていたと伝わります。
海に囲まれた美しい港町ヘルシンキには多くの歴史的建造物があり、中でも白亜の外壁と5つの緑のドームを持つヘルシンキ大聖堂は特に有名です。ドイツ人建築家の“カール・ルートヴィヒ・エンゲル”により設計され1852年に完成。当時は“ニコライ教会”と呼ばれていましたが、1959年に現在の名称に改称しました。大聖堂の前には元老院広場や大階段があり、市民や観光客の憩いの場となっています。
スウェーデン統治下の18世紀後半、当時勢力を拡大していたロシアからの侵攻を防ぐためヘルシンキ湾に浮かぶ6つの島に造られた要塞です。島に作られた要塞として世界的な歴史と規模を誇り、博物館やカフェ、レストランや伝統工芸品を扱うギャラリーなど楽しみの多いスポットです。ビジターセンターのウェブサイトからはガイドツアーの申し込みができるほか、日本語のパンフレットがダウンロードできます。
テンペリアウキオ教会は、フィンランドの有名建築家ティモ・スオマライネンとトゥオモ・スオマライネンの兄弟により設計され1969年に完成しました。氷河期から残る天然の岩をくり抜いた岩肌むき出しのデザインが特徴的で、内部は太陽の光が反射し神秘的な空間を生み出しています。エントランスをくぐると岩肌に囲まれた空間が広がり、見上げるとスリット状に並ぶ天窓や大きな円盤状の屋根が見えます。金色に輝くパイプオルガンの演奏では、岩石に反響し幻想的な音色が楽しめるでしょう。徒歩5分の場所にアルヴァ・アアルトの代表作フィンランディアホールがあり、併せて訪れてはいかがでしょうか。
フィンランドを代表する作曲家ジャン・シベリウス(Jean Sibelius)(1865年12月8日~1957年9月20日)の生誕80周年を記念し、1945年にシベリウス公園と改名されました。1967年に女流彫刻家“エイラ・ヒルトゥネン”により造られた、シベリウスのブロンズ像があります。写真に収めきれないほどの巨大なモニュメントは、ステンレスのパイプ部分に耳をあてると不思議な音が聞こえると言われています。
アクセスは、バス24番“シベリウクセン・プイスト(Sibeliuksen Puisto)”停留所下車、徒歩1分です。
映画“かもめ食堂”の舞台としても知られるヌークシオ国立公園は、ヘルシンキから車で1時間ほどです。公園内には80 を超える小さな湖と池があり、ムササビやキツツキなど野生動物の息吹が感じられるでしょう。公園に隣接するフィンランド自然センター“ハルティア”で、自然を満喫できるガイドツアーやワークショップの申し込みができます。ガイドツアーはフィンランド語・スウェーデン語・英語・ドイツ語・ロシア語にて催行され、クロスカントリーや釣り、水泳、トレイル、ベリーやキノコ摘みなどのアクティビティも楽しめます。
オーディは2018年12月に新しくオープンしたヘルシンキ中央図書館の名称です。先進的な活動を行っている公共図書館に送られる “2019, Public Library of the Year(2019年 公共図書館オブ・ザ・イヤー)”に選ばれました。“すべての人へ”のコンセプト通り、読書、瞑想、ミーティング、子どもの遊び場など世代を問わず様々な楽しみ方ができる設計となっています。ネットゲーム機、キッチン、3Dプリンターなどが備わったコワーキングスペースもあり、イベントやワークショップも開催されています。また、男女一緒のトイレなど、ジェンダーレスが進む国ならではの配慮があるのも特徴です。
ヘルシンキから約50km、車や直行バスで1時間ほどに位置するポルヴォーは、1380年にフィンランドが誕生してから2番目に出来た古い街です。この街のシンボルは国が認定した景観地区のひとつ、ポルヴォー川の土手に並ぶ赤い木造の倉庫群です。300年の歴史があり、18世紀後半スウェーデン国王グスタフ3世の訪問に敬意を表して赤く塗られました。かつては香辛料や商品の貯蔵庫として利用されていましたが、現在は一部がレストランやショップになっています。旧市庁舎内にあるポルヴォー歴史博物館や、1,000体以上の人形と無数のおもちゃが展示されているポルヴォー人形おもちゃ博物館、1763年に建てられたホルムハウス・ポルヴォー博物館も見どころです。
冬に冷え込むフィンランドでは様々な種類のサウナがあります。薪で燻すスモークサウナや熱した石に水をかけて水蒸気を楽しむロウリュなどがあり、サウナに入った後は水風呂や湖でクールダウンするのがフィンランド式サウナの楽しみ方です。国内最古の公共サウナからアイススイミングが楽しめるスポットまで、旅行者が訪れるべきサウナ施設を紹介します。
コティハルユ・サウナは1928年に設立されたヘルシンキ最古の公衆サウナです。ヘルシンキで唯一現存する伝統的な薪で熱するタイプで、1999年に改装されプライベートサウナが増設されています。1階が男性用2階は女性用サウナとなり、玄関の椅子が並べられたスペースでクールダウンします。クラフトビールやジントニックを飲みながら、地元の人たちと交流できるのが魅力のサウナスポットです。
ヘルシンキ空港とヘルシンキ中心街の中間にあるため、旅の初日に空港から直行するか旅の最終日に訪れるのがおすすめです。森の中にあるサウナで温まった後は、目の前にある湖に飛び込むロケーションが人気です。フィンランドで一般的なロウリュサウナのほか、スモークサウナも楽しめます。スモークサウナは石を8時間焚火で熱した後に水をかけて水蒸気を出すため、やわらかいスモークの香りが楽しめるのが特徴です。レンタサイクルやスイミングなどの屋外レクリエーションや、併設されたレストランでカフェやランチビュッフェが楽しめます。
フィンランド語で“新しい”という意味を持つ“ウーシ”は、ヘルシンキ西海岸近くにある住宅街の一角にあります。バーやレストラン、サウナが同時に楽しめ、サウナ客はバスタオル姿でレストランを利用できます。服を着ている客と着ていないサウナ客が店内に共存する斬新なスタイルのレストランでは、ソーセージ、サーモンスープなど北欧の定番料理や有機ワインが楽しめます。バスローブやタオルの有料レンタルがありますが、店内を移動するためのサンダルは持参する必要があります。
ロウリュはヘルシンキヘルネサーリにあるレストラン併設のサウナで、タイム誌“世界 100 の最高の場所リスト”に選ばれています。フィンランド建築は世界的に人気ですが、ロウリュのスカンジナビアン・デザインは特に注目されています。サウナの種類はスモークサウナと伝統的な木材を焚くサウナです。バルト海が広がるオーシャンビューの景観を眺めながらサウナを楽しみ、海に飛び込み熱い体を冷やしましょう。テラスのあるレストランでは明るい日差しの中で食事ができるほか、冬はアイススイミング、夏は幻想的な白夜の風景が楽しめます。
ホッサンカルフは、紀元前1500年から2500年頃に描かれた岩絵で知られるフィンランド北部の村“ホッサ”にあります。施設は野生動物が生息する山中にあり、クマをはじめイヌワシ、オジロワシ、カササギ、キツツキなど、様々な野生動物をサウナの窓から観察できる“サウナサファリ”が人気です。ドリンクはノンアルコールのみとなりますが、ガイドによる野生動物の話が聞けるディナーコースがおすすめです。
夏は5月1日から8月15日までベアサファリ、冬の11月1日から4月30日までイーグルサファリとなります。開催時間は施設にお問合せください。
フィンランドをデザイン抜きで語ることはできません。繊細なガラス製品で知られるイッタラ、機能美を極めたシンプルな陶器アラビア、色鮮やかな柄のファブリックが人気のマリメッコは、いずれもフィンランド生まれのブランドです。建築やインテリアデザイン、都市計画に至るまで世界的に活躍したアルヴァ・アアルトもフィンランド出身で、ヘルシンキ郊外の自邸をはじめゆかりのスポットが点在しています。ここでは、北欧デザインが楽しめるスポットを厳選して紹介します。
フィンランド国立ガラス美術館は、石造りの教会のような外観が特徴です。リーヒマキのガラス工場が伝説的デザイナー“タピオ・ウィルカラ”による設計で改修され1981年にオープンしました。フィンランドガラス4,000年の歴史を紹介するほか、18世紀から21世紀の工芸品約40,000点に及ぶコレクションがあります。1階展示室は初期の時代の吹きガラス、機械生産、装飾技術などの製造技術、2階はボトル、クリスタル、プレス加工されたガラスなど近代の製品が展示されています。
カラフルで斬新なファブリックが人気のマリメッコ製品が、アウトレット価格で手に入るお店です。マリメッコのアウトレットはフィンランドに何店舗もありますが、マリメッコ・ヘルットニエミ・アウトレットはヘルシンキ中心から交通の便が良いため多くの人々が訪れます。アウトレットショップ隣にある社員食堂“マリトリ(Maritori)”は一般客も利用できます。
フィンランドで最も有名な建築家のカップル“アルヴァ・アアルト”と“アイノ・アアルト”が1935年に創立したアルテックは、フィンランド国内でも最も人気のあるインテリア・デザインハウスです。2階建ての店内には、クラシックでありながら革新的なインテリア製品が揃います。現在は世界的な人気を誇る“スツール60”を始めとしたアアルト作品の製造・販売のほか、アルテックセカンドサイクル(Artek 2nd Cycle)”ではリユース製品を販売しています。
フィンランドを代表する陶磁器メーカーアラビアの本社にあるデザインセンターです。9階には無料で見学できるアラビア・デザインミュージアムや工房があり、アラビア社の創業から現在までの代表的なデザインを観賞することができます。1階のファクトリーショップでは、赤い値札が付いた品は市価の20~30%オフで購入できます。約1時間のガイドツアー後は、カフェで一息ついてはいかがでしょう。
なお、アウトレットショップは、ヘルシンキ郊外のエスポ―市など郊外に移転しています。
インテリア雑貨からアパレル、アクセサリーや小物まで、センスあるデザインのお土産を探し歩くのもフィンランド旅行の醍醐味です。デザイン・ディストリクトはミュージアムやショップ、ギャラリーやカフェなどをまとめたデザインを楽しむ区域(ディストリクト)の総称です。各店舗に貼られた白黒ステッカーが目印となります。公式ウェブサイトから、ショップやギャラリー、イベントを検索することができます。
フィンランドは湖や河川が多いため、カヌーやカヤックで自然に触れ合うアクティビティが豊富です。フィンランドの中心に位置するサイマー湖や、ムオニオを流れるトルニオ川支流ではピックンパドルや釣りが楽しめます。
夏のフィンランドはブルーベリー狩りが楽しめます。ヌークシオ国立公園など森の中でハイキングしながらブルーベリー摘みをするツアーがあり、自然の恵みで育ったブルーベリーが味わえます。栄養価が高くうまみが凝縮された味わいは格別です。ただし、野生のブルーベリーを摘む際は、安全のため現地のガイドと一緒に出掛けましょう。
夏のフィンランドでは、様々なフェスティバルが開催されます。オペラ芸術祭“サヴォンリンナ・オペラフェスティバル”は古城が会場となるため、芸術と歴史に触れることができます。ヘルシンキ、タンペレ、トゥルクでは、街がレインボーカラーで彩られるプライドフェスティバルが有名です。
夏のフィンランドでは1日中日が沈まない自然現象、白夜を体験できます。特に北極圏地域のラップランドでは深夜を過ぎても沈まない太陽を見ることができ、神秘的な景色が見られます。また、夏の短い北欧では夏至を祝う夏至祭が催されます。夏至祭は最も大切な国民の祝日で、結婚式などのイベントや都会から離れたコテージで友人や家族と過ごします。
ユッラスは森の中に冬の間だけオープンする雪と氷の複合施設で、ホテル、レストラン、バーはすべて氷で作られています。毎年違うコンセプトで作られる見事な建築や精巧な彫刻がライトアップされ、息をのむ程に幻想的です。氷でできたベッド、椅子、テーブルが広がるホテルの宿泊は、フィンランドの冬ならではの思い出に絶好のスポットでしょう。
サンタクロースの故郷と言われるフィンランドでは、トナカイが牽くソリに乗るアクティビティトナカイサファリが人気です。北極圏の大自然に囲まれ、雄大な景色が堪能できるでしょう。また、毎年2月から3月にかけてトナカイレースが開催されます。1932年から開催されている長い伝統を持つ北欧文化のひとつで、現在は行政機関により管理されています。
フィンランドでオーロラ観賞ができる時期は8月下旬から4月です。シーズン中はおよそ3日間で1~2回の高確率でオーロラが観測でき、“ガラスイグルー(Glass Igloos)”を利用するとベッドに寝そべりながらオーロラの出現を待つことができます。屋根一面が半球状のガラス張りになった建物の中で、温かい室内から大自然の絶景とオーロラを楽しむのはいかがでしょう。
砕氷船サンポ号の北極圏クルーズはフィンランドの冬の風物詩。氷をかき分けてすすむ船は迫力満点です。フィンランドの島めぐりや、氷の大地に上陸し散策を楽しむなど様々なコースがあります。船から凍った海に飛び込むアクティビティや、船に搭載したへリコプターで上空から氷の風景を楽しむツアーも人気です。
8月から2か月間だけ解禁になるザリガニ漁はフィンランドの夏の風物詩です。ハーブや塩、砂糖でシンプルにゆでられたザリガニにレモンをかけていただきます。料理を食べる際のテーブルセッティングは、ザリガニカラーに合わせて全て赤で統一するのが伝統です。歌を歌い北欧の蒸留酒“アクアヴィット”を飲みながら、手掴みで豪快に食べましょう。
海がある一方でフィンランドには狩猟の歴史も長く、鹿やウサギなどの肉“ジビエ”料理が食卓に並びます。中でもフィンランド北部ラップランド地方に生息するトナカイの肉は、フィンランドでは馴染み深い食材です。ヘルシーで栄養価が高いトナカイミートは焼いてマッシュポテトと一緒に食べるほか、煮込み料理“ポロン・カリストゥス”やタルタルステーキも人気があります。
キュッキュッとした独特の食感から、通称“キュッキュッチーズ”と呼ばれるチーズが人気です。白と黒の斑点が特徴で、パンのようにオーブンで焼いて生成するため「チーズのパン(レイパユースト)」とも呼ばれます。ベリージャムを乗せてデザートにするほか、薄くカットしてコーヒーに浸して食べるのがおすすめです。
寒さ厳しい冬を越さなければならないフィンランドで、サーモンスープ“ロヒケイット”は定番メニューです。サーモンに玉葱やジャガイモを入れて煮込み、香草“ディル”をひとつまみ添えて盛り付けます。寒い日に食べるとほっとする、フィンランドのソウルフードと言えるでしょう。
北欧各国で親しまれるシナモンロールは、地域により成型に違いがあります。フィンランドは巻いた生地を指でつぶし耳のような形にするため、“コルヴァプースティ”直訳すると“耳ビンタ”という呼び名がついています。コーヒーに合うスパイスを効かせるのが特徴ですが、地域や店舗により風味や味わいが様々です。
その他のフィンランドの定番料理については、“フィンランドの食文化”をご確認ください。
日本国籍の方が90日以内の観光や乗り換えを目的としてフィンランドへ渡航する際は、2025年に導入が予定されているETIAS(エティアス)の申請が必要になります。
ETIAS(エティアス)導入後は、フィンランドを含むシェンゲン協定加盟国とサンマリノ、モナコ、バチカン、アンドラへ渡航する際にもETIAS(エティアス)の取得が必須です。なお、今後キプロス、ブルガリア、ルーマニアの加盟が予定されており、ETIAS(エティアス)が必要となる見込みです。イギリスとアイルランドはシェンゲン協定における「国境検査撤廃制度」の適用外のため、申請は不要となることが予想されます。
ETIAS(エティアス)の有効期間は3年間となり、期間内は複数回の渡航が可能です。パスポートの有効期限が3年未満の場合は、パスポートの有効期限日を以てETIAS(エティアス)も失効となりますのでご注意ください。
ETIAS(エティアス)に関する詳しい情報と申請方法は、”フィンランド渡航のためのETIAS(エティアス)について”をご確認ください。
更新日 : 2023/11/02